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第10話のあらすじ
【新しい旅に出るわ】
戦艦スキロスの崩壊により、帝国軍と泥クジラの戦いは一旦終結した。大きな犠牲を出しながら、穏やかな日々を取り戻そうとする泥クジラの前に、スキロスとは異なる戦艦が現れる。
感想
泥クジラの存亡を賭けた戦いは終わり、今回は戦死者を弔うところから始まりました。
弔われた死者の中には泥クジラの住人だけでなく、スキロスの兵士達もいました。
戦いはしたものの、死者はちゃんと弔ってあげるっていうのは首長のスオウの優しさなんですかね。
弔われていく死者の中に自ら命を絶った者がいました。それは自警団団長シュアンの妻であるシエナでした。
開戦前のシュアンとの会話が彼女の存在意義を無くしてしまったのかもしれません。夫シュアンは自分のことをどうでもいいと思っているのかもしれない。そんな想いが彼女に自ら命を絶つという行為をとらせたんだと思います。
シュアンはそんな彼女の遺体を見てあげることもせず、ただ一言
「髪を、シエナの髪を一房切って残しておいておくれ」
そう言い残して去って行きました。
シュアンには誰かを大切に想う気持ち、いや、そもそもなんの感情も持っていないのかもしれない。そう思わせるようなシーンでした。
しかし、そんなシュアンは誰もいない場所へ行き涙を流していました。
「誰だ?お前は?」
流した涙を見つめながら、そう自らに問いかけ、眼帯を外します。その右目は何かに侵されているように黒くなっていました。
それを見ていたシュアンの母ラシャはこう言います。
「哀れだよシュアン。心を取られた兵士のほうがまだ救いがあるってもんさ。」
元々おかしかったですが、シュアンの異常性が再度表現されたようなシーンでした。
シュアンの中には【妻の死を受けても何の感情も抱いていないシュアン】と【妻の死に悲しみの涙を流すシュアン】の2人が存在しているのかもしれません。
「誰だ?お前は?」という自らの言葉と「心を取られた兵士のほうが救いがある」という母の言葉は、それを表しているように思えます。
シュアンとオウニ。
この2人は泥クジラの中で最強の力を持ちながら、何か大きな秘密と闇があるのかもしれません。
はい。今回の話で一番印象に残ったのは冒頭のシュアンのこのシーンですね。
あとは日常回でした。今まで悲しい回続きだったのでよかったのではないでしょうか。
帝国は貴重なヌースを一隻失い、簡単には攻めて来られないみたいなので、すぐに襲われるという心配はないとリコスが言っておりました。
しかし帝国でのリコスの兄オルカを見る限り、安心しきっていいようにも思えませんでした。
そしてそして、戦いで死んだと思われていたキチガイピンク髪ことリョダリは、やっぱり生きてました。オルカの私物として道化にさせられるようでしたが、一体彼はどうなるのやら。道化になってさらにおかしくなってしまうかもしれませんね。
泥クジラの女性たちによる水浴びシーンというサービスカットとスオウの全裸外交をはさみつつ、泥クジラに連合国の人たちがやってきます。
ビーム撃ったりしてたので泥クジラと比べるとかなり技術は進歩しているのかもしれません。
連合国の人間は泥クジラを連合国領に持ち帰ろうとしていますが一体どうなるのやら。
そして前回チャクロがわけもわからぬまま受け取った、巻き貝みたいなうずまきパンみたいな【コカロ】は生き物でした。そしてそれは泥クジラの舵でもありました。
流刑に処された泥クジラの奪われた「舵」それが前回チャクロが受け取ったコカロだったのです。
今まで砂に流されるままだった泥クジラが、舵を手に入れたことでどんな運命をたどるのか。
そしてたくさんの謎が残されたまま残りの話数が2話!
どうやって終わるんだよ!
次回へ続く!
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